安倍なつみ/Summer Concert2010の詳細(1)

 今回からは安倍なつみさんのサマーコンサート2010を振り返ります。初日の逗子OTODAMAが7月7日だったので、もうずいぶん前ってことになってしまいましたが、とりあえずまとめるものはまとめておかないと気が済まないので、よろしくおつきあいの程を。

 今年のなっちのコンサートは夏バージョンと秋バージョンに分かれていて、その夏版は3カ所6ステージでありました。ただし、OTODAMA、大阪フラミンゴ、渋谷O-Eastと内容はそれぞれ違っていたし、会場の雰囲気も全く異なる3カ所だったので、パフォーマンスに対する印象もだいぶ違うのではないかと思います。
 とは言え、ステージ上では初日より大阪、大阪よりも渋谷とつねにモアベターを求めるのが仕事ですから、なっちご本人を始め、バンド、スタッフが積極的に改良改善をしていったのでした。また、今回は新たに演出家の方がいて、なっちとのコラボで構成されていたのも、昨年との違いでした。それでは、セットメニューにそって書いて行きます。

m1.くちびるで止めて 2.恋にジェラシー申し上げます

 この2曲はオープニングとして全て共通でした。昨年のツアーでやったバージョンと基本的には変わっていないのですが、細かい部分で手を加えています。

 まずは、m1のリズム・トラックにいくつかパーカッション系の音やブレイク的なループを加えたことで、昨年よりもよりグルーヴィになるようにしてみました。それと、徳武さんには昨年はアコギでオリジナルに近いプレイをしてもらったのですが、今年はエレキで16分のミュート・プレイを中心にファンキーな感じを出してもらいました。このトクさんのミュートはそうとう良かった。
 また、冒頭でスワンプっぽいちょっとテクニカルなパターンを3人でやって、曲のイントロに一気に突入という形にしました。その流れで、私のプレイは昨年とはずいぶん変化しましたが、3人がそれぞれ居場所をきっちり理解しているので、アンサンブルとして完成度が高いのでした。私としては、オープニング1曲だけで、お二人の名手に心から感謝と敬意の気持ちで一杯になります。

 m2は、m1の流れにのって、徳武さんのトーンが少しクリーンになって、カントリーっぽいニュアンスになりました。
 この2曲の組み合わせは、ファンの方にも馴染みがあり、バンド側もやり慣れた曲だけにコンサートの入りとしては実にスムースでした。

m3.スイートホリック m4.息を重ねましょう

 逗子と大阪ではm3の中で、会場の皆さんと手拍子による通称「リズム遊び」をしようという企画がありましたっけ。が、当初から「キマルと面白いけど、ちょっと急にはムズカシイかも?」との不安があったのでした。案の定、逗子ではちょっと混沌としてましたなぁ。なので、大阪ではシンプルなパターンに変更されましたが、これはこれで、ずいぶん簡単になっちゃって、うーん。どうせなら、難しいまんまでやり切った方がグチャグチャでも面白かったかも?どうかなぁ?
 結局、8月10日の渋谷では全面的にカットになってしまいました。やっぱり、突然の観客参加コーナーは唐突だったかもしれませんな。もちろん、8/10はなっちのバースディですから、そのためのサプライズを組み込むために、カットせざるを得なかったのが大きいです。

 バンド側では、徳武さんにウクレレを弾いて欲しいとの要望がスタッフ側からあり、私も是非にとお願いしました。この楽器が入るだけで、すっかり南の島っぽいムードが広がります。ただし、私が昨年と同じようなプレイをしたので、ピアノのサウンドの方が強く、結局あまり効果的ではなかったのでした。ということで、渋谷では私がスティール・パンの音色と軽めのエレピでプレイし、ウクレレをより強調することにしました。これで、ますます南国風、カリブ海方面のアプローチになりました。

 m4は前の曲で会場とのコラボがあるために、続けてオリジナルのレゲエ・バージョンでやるのは今一つだと思いました。全く違うサウンドで聴いてみたいとの要望もあり、逗子と大阪では思い切ったスロー・テンポによるR&Bバラード風にしてみました。2年前の「Angelicツアー」で私とトクさんとでこの曲をインストでやった時のイメージを膨らませてみました。
 特に、逗子では海辺での夜というシチュエーションにピッタリだったように思いました。やっていてもすごく気持ちよかった。ブログにもこのバージョンの「イキカサ」が良かったとのコメントをいくつかいただき、うれしかったです。これはトライして良かったです。
 また、大阪ではなっち自身がこのテンポ感に慣れてきて、すごくいいボーカルを聴かせてくれました。なかなか、深みのある影みたいなものも見えて、新しい感覚を体験できました。

 渋谷では、「リズム遊び」がなくなったので、もう少しノリのある感じをキープするために、元のレゲエ・パターンにもどし、トクさんにはウクレレをそのまま弾いてもらってフィーチャアしました。これはこれで、気持ち的には落ち着いてやれる感じでしたが、少し新鮮味に欠けたかもしれません。

「偉人たちのラブレター」朗読〜m5.I'm In Love

 これは逗子と大阪でやったのですが、個人的にはここからの流れは好きでした。なっちの朗読のバックに幻想的なシンセをつけてほしい、とのことで、アヤシげなパッド・サウンドでフワフワと弾いておりましたが、特に大阪ではなかなか効果的に響いていたと思います。それにしても、彼女は朗読がうまいですね。声が合ってるのもあるか。

 で、朗読終了後にピアノで、そう、大阪が良かったのは生ピアノだったことも大きい。"I'm In Love"はやっていて実に楽しかったです。前の曲まで、リズム・トラックを使っていたので、ここからの数曲は、3人によるアコースティックな世界を強調したかったのでした。なので、私はピアノのみ、トクさんはアコギのみ、ツルさんはヴァイオリンのみという形で、きっちりやり切ることにしました。
 リハの最初では、もうちょっと崩れたようなバラードだったのですが、オリジナルでは比較的タイトなリズムが入っているので、なっちから少しリズミックに、というリクエストがありました。なるほど、確かに少しやりすぎでした。それで、16ビートのニュアンスを意識してやってみました。おかげで、かなり良くなりました。
 それと、随所でツルさんをフィーチャアするようにしました。こういうところでのツルさんは圧倒的に素晴らしいです。クラシックとポップスの両方の良さをちゃんとミックスしてくれるのです。

(渋谷のみ)m5.ふるさと

 渋谷では朗読コーナーではなく、この曲をじっくりと聴いてもらいました。文句なくいい曲ですし、モー娘。というよりも、なっちの代表曲にちがいないです。スタジオ版のアレンジにはバックに印象的なフレーズがいろいろあって、私としては弾きごたえのある曲で楽しいのですが、昨年12月にやった時は生ドラムだったので、全体にもっと柔らかいイメージでした。今回は打ち込みのリズム・トラックなので、多少硬くなってしまったきらいがありました。でも、その分サウンドの厚みは出たと思います。

詳細(2)へ続く。
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by harukko45 | 2010-08-22 16:29 | 音楽の仕事

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