水越けいこ/Summer Tour 2010の詳細(1)

 水越けいこさんとのSummer Tourは横浜、名古屋、京都、大阪、東京のライブハウスで7ステージ行いました。そのうち5回やったメイン・セットについて書いていこうと思います。

m1.波に寄せて m2.ふり向けばloneliness

 春のツアーでは終盤でやっていましたが、今回はのっけに登場のm1に関しては前にも書いているので繰り返しませんが、とにかく傑作で詞・曲・アレンジがまさに「海」。こういう曲がオープニングだと、自分の気持ちも引き締まります。
 続けて、85年の「Actress」よりm2を。イントロのフレーズからして爽やかで、80年代のポップ色満載。萩田光雄さんのアレンジが洗練されていて随所においしいし、竜真知子さんの詞もいわゆる「プロ」っぽい仕上げで、全体に完成度が高いです。
 でも、今はもうちょっとザックリやりたい感じ。どんなにポップにしても、どこかしら切なさや儚さが残るのがけいこさんの世界。バックも二人だけなので、よりはっきりと哀感が出るように心がけました。

m3.boy m4.15の頃 m5.あ・な・た・に

 このコーナーの3曲は一つの流れとしてまとめてあります。どの曲も詞のテーマは違っていますが、どこか主人公がみな達観しているところがあり、サウンドもそのムードに合わせて静謐で宗教的な感触になっています。m5はそれでも、少し感情的に高ぶってきますが、やはり最後は「許し」になっていくと思います。この3曲のコーナーはとても好きですね。

m6.エアーメイル m7.TOUCH ME in the memory m8.Loneliness And Blue

 前のコーナーが一つのまとまりであったなら、このコーナーはもっと踏み込んで一つの曲として聞いてもらおうと考え、全てフルコーラスなのですが、メドレーのようにつなげました。実は、この3曲はコード進行がとてもよく似ているのです。なので、けいこさんの曲をあまりよく知らない人は、曲が変わったのがわからないかもしれません。10分の曲をやっていたみたいに。でも、それがこちらの意図です。
 3曲は収録されたアルバムも違うし、当然作られた背景も違うのに、つながって聴くことにより、どこか音楽的に一本の糸で結ばれた兄弟のように感じていただけたら良いな、と、そんな事を考えていました。
 そうすると、歌詞の流れにも意味ありげなストーリーが見えてくるようにも思うのですが、どうでしょう。

m9.ペルシャン・ブルー m10.海潮音

 この2曲は私がアレンジとプログラミングしてレコーディングされたもので、当時のデータを使って打ち込みのオケを再現しました。どちらもエスニック風、ワールドミュージック風な素材なので、自然につなげることができました。また、m6"エアーメイル"にて「ベイルート」という言葉が詞の世界の重要なキイになっていたので、中東風のm9への流れも悪くなかったと思います。

m11.飛べるかもしれない m12.そしてetc... m13.月のかけら m14.ブルースカイロンリー

 ミディアム・テンポからロックンロールまで、後半はノリのいい曲が並びましたが、どれも一癖も二癖もある曲ばかりで、簡単にはいきません。特にm12は映画のストーリーを音にしたような曲で、けいこさん風に言うと「絵本をめくるような感じ」を具体化したアレンジが印象的な曲。佐藤準さんのヤンチャさと言うか、彼の天才ぶりがよく出てる1曲ではないでしょうか。
 スタジオ・バージョンの出来はかなり凝っているので、これを全て再現するのは不可能ですが、出来るだけのことはやらねば申し訳ない。なので、頑張りました。が、個人的には反省も多いです。とは言え、この曲の素晴らしさを貶めることはなかったと思っています。

 でもって、つづくm13,14とイケイケで、8分音符を刻み続けるので、もうヘトヘトになりました。

m15.モノクローム m16.会えたあと m17.蒼い涙

 春のツアーで、これらのまっさらな新曲をやったところ、なかなか好評だったので、今回も本編最後で取り上げられました。今のけいこさん、未来のけいこさんを聴いてもらうというのは面白いです。これからもどんどん新曲をやりたいですね。

En1.しあわせをありがとう 2.ほほにキスして 3.Too Far Away

 けいこさんのデビュー曲、"しあわせをありがとう"を私は初めて演奏しました。ご本人は未だにちょっと違和感を感じながらの部分もあるようです。なるほど、確かにちょっと「作られた」雰囲気はしますが、けっして悪くはないです。
 その後もシングルは伊藤薫さんの曲が続きますが、"めぐり逢いすれ違い""ほほにキスして"という流れの方に、当時の製作陣の苦心が見えると思います。

 そして、伊藤薫さんとけいこさんのコンビでの最高傑作は文句なく"Too Far Away"。この曲で終わることで、すべてをやり切ったという気持ちになるのでした。

 とは言え、京都、大阪、東京とダブル・アンコールをいただき、"ブルースカイロンリー"や"インスピレーション"を聴いてもらいました。ほんと、これで完全にとことん出し切りました。

詳細(2)
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by harukko45 | 2010-08-19 23:43 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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