保田圭&矢口真里コンサート2010(3)

(2)からの続きです。

 コンサート中盤の新曲コーナーについて。

 m4.風をさがして
 矢口真里さんのソロ・コーナーは、アニメ「ONE PIECE」の主題歌である"風をさがして"。詞とプロデュースはヘキサゴン系列(?)のカシアス島田こと島田紳介さん、曲はアラジンの高原兄さん。
 実を言うと、お恥ずかしい話、「ONE PIECE」も知りませんでしたし、クイズ番組のヘキサゴンからCD制作が行われていたなんていうのも、よくわかっておりませんでした。羞恥心ってここからだったの、へぇー。って感じです、いやはや。

 なので、この曲にまつわるモロモロについては全く理解しておりませんでしたし、その後ネットで検索するうちにいろいろ知るようになりました。だから、かえって事情を知らない分、ライブでは素直に楽しめたのかもしれません。

 それと、矢口さんは「いつもいる助っ人がいないと、こんなに苦しい歌だったなんて」ってリハの時から大変そうでした。いや、ほんとにきつい曲だと思います。ずっと高い音を連打してるし、展開がこれでもか、って感じで忙しいし、ほとんど息つく暇がないと言ってもいい。
 演奏の方も、後から後から追いかけて来るように、仕掛けやらコードチェンジやらフレーズが出てくるし、だいたい元々のテンポも早く、常に「ガンガンガンガン」って感じで攻めてないとカッコ悪い。
 だけど、途中で入ってくる男性コーラスとかは、やけにフォークソング風というか、グリークラブ風というか。なので思わずズッコケそうになるのを、踏ん張っていかなきゃいかんのでした。かなり、やっかいな曲でしたね。

 でも、私はCDよりも今回のライブの方が、良いんじゃないかと思いました。ボーカルは矢口さんだけで十分でしょう。その方が勢いや楽しさ、明るさが満載です。
 それに、こういう「普通の曲」をメインで歌いこなすのってすごく難しいんですよ。子供の歌風、ミュージカル風だけど、いわゆる「歌のお姉さん」が歌ったんじゃつまんないわけで、目一杯のテンションの彼女が、フルスロットルで歌って踊るから、聞いている方も盛り上がるわけです。バンドの方も、ボーカル抜きでやっている時は全く楽しくないのに、ひとたび歌が入るとグイグイ突き進んでいくから面白い。しまいには、この曲が頭の中でリフレインして、楽屋でも口ずさんでいるのでした。

 m5.もう一度〜I miss you
 保田圭さんのソロ・コーナーは自らの作詞作曲による新曲でした。彼女は才能があるというだけでなく、本当に心から音楽が好きなんですね。歌への取り組み、ハーモニーへのこだわり、楽器への挑戦、そして今は曲作り。ついには自宅で簡易にレコーディングできるようなシステムも考えている様子。
 "君に届け"にしろ、この新曲にしろ、これだけしっかりとした曲を作る事が出来るのだから、どんどん作って経験を積むうちに、突然として大バケする可能性もあるのではないでしょうか。
 この曲のイントロも圭ちゃんのオリジナルをアレンジャーさんがそのまま採用したとのこと。

 元気爆発の矢口さんの前曲に比べて、全く対称的でナイーブな世界を披露する圭ちゃんの個性は実に興味深いです。ある意味、アーティストで重要な要素は孤独だったり、寂しさだったりするもので、彼女の本質というのもそのあたりにあるのかもしれません。
 今回、この曲のバック・コーラスも彼女のアレンジで、タマちゃんとナオちゃんで頑張ってもらいました。メインとのマッチングも良かったですし、シンプルなバンド・アレンジに効果的だったと思います。

 演奏面ではピアノなどのキーボード中心で、イントロのフレーズも印象的でしたが、実際にはまだレコーディング用のアレンジは完成されていないようでした。なので、間奏はイントロをリフレインするような形でまとめました。圭ちゃんの書いた詞の世界からすると、間奏で楽器がアドリブ・ソロをするような雰囲気は合わないと感じて、割ときちっとしたテーマを演奏した方がよいと思ったからでした。

 個人的には彼女はいつかステージで、ピアノかキーボードを弾きながら歌うシーンを持ってもいいのではないかと感じました。彼女の繊細な感性と音楽へのこだわりを生かす意味でも、そういったアーティスト性をより強調してほしい気がします。

 m6.Happy!
 というわけで、二人のソロに続いては、二人の共作による新曲の披露となりました。いきなり、イントロにワーグナーの結婚行進曲が引用されてて、何やら意味深じゃんと勘ぐりを入れたくなりましたが、偶然だったようです。
 この曲はメロディとアレンジは出来ていて、リハーサルをやりながら、詞とハーモニー、そしてタイトルも決めて行ったので、ほんとに出来立てホヤホヤですね。だから、仕上がってみたら、むちゃくちゃハッピーな曲になっちゃった!タイトルは仮についていた"Happy!"がそのまま採用されたわけです。

 バンドとの全体リハが終わっても曲作りと歌ハモのアレンジで何度もこの曲を二人で歌ってました。そのうち、私とナオちゃんも加わって一緒に何回も演奏しました。なかなか楽しかったです。こういう風に曲を作っていくのはけっこうワクワクするものです。
 圭ちゃんがハモのかっこいいラインを見つけると、それに合わせてコードを少しいじくったりしていきましたし、ナオちゃんと合わせることで、基本的な曲のグルーヴが固まっていきました。これは実にいい練習にもなりました。

 まだまだ続くと、最終回(4)
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by harukko45 | 2010-06-03 19:57 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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