「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」を読んで欲しい

 「人間を幸福にしない日本というシステム」の著者として有名である、オランダ人ジャーナリストでアムステルダム大学教授のカレル・ヴァン・ウォルフレン氏が、中央公論に寄稿した論文を読んだ。
 「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」がタイトルで、官僚、検察、メディアが、新政権を潰そうとしている動きに対し、重大な懸念を表明している内容だ。さすがに長く日本に関わり、官僚批判をしてきた人であり、単なる西欧人の「上から目線」での説教ではなく、深い洞察力を感じさせて実に興味深かった。

 私は昨年夏の政権交代を、日本歴史上初めて起きた民主革命だと思っているが、それが全くの無血状態で行われたが故に、我々日本人はその後この大快挙について、かなり軽く評価しているように思う。そして、民主党政権が誕生してすぐにわき起こったメディアと検察によるバッシングと、それに操作されつつある世論によって、今ではその革命も誤りであったかの空気が作られようとしている。

 私を含め日本人は全員、本当の民主主義を未だ経験していないし、それを勝ち取るために激しい戦いをしてこなかったがために、その偉大さや尊さをよく理解できず、ようやくその第一歩に立ったというのに、早1年も経たないうちに臆病にも再びかつての官僚主義による政治体制に戻ろうとする危険な状態にある。
 
 私はこのところのいわゆる「金と政治」の問題をはじめとする民主党がらみのスキャンダル報道にうんざりし、それを丸呑みして信じ込む多くの人々の意見にも違和感を感じ、すっかり疲れてしまった。
 なので、大部分の世論がそんなに言うのなら、もはや小沢幹事長もさっさと辞任し、夏の参院選挙では民主が敗退し、またまた衆参逆転国会にでもあって、日本は再び政治停止状態にでもなればいいと、やけっぱちな気分にもなりかけていた。
 もし、そんなことになったら、日本は心底世界中の笑い者となるだろうし、国民は後々大きな代償を払わされるであろうと思うが、それも止む無し。結局、血で血を洗うように民主化を必死に勝ち取ってきた欧米の人々と比べれば、我々日本人の民度は低いに違いないのだから。

 だが今日、永田町異聞にて、先述のウォルフレン氏の論文の要約に出会い、そこから原文(井上実訳)も読む機会を得て、私がここ数ヶ月感じていながら、何とも心にわだかまっていたことへの大きな解答をもらったような気持ちになった。
 是非、広く多くの人にこの論文を読んでいただきたいし、考えていただきたい。私には今が日本にとって大変重大な時期であると感じているし、この時の決断を国民一人一人が誤ったなら、日本が成熟した民主国家になることは出来ないという危機感を持っている。

 大変な長文ではあるが、是非読んで欲しいので、リンクさせていただく。
日本政治再生を巡る権力闘争の謎(その1)=カレル・ヴァン・ウォルフレン
同上(その2)
同上(その3)
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by harukko45 | 2010-03-25 00:30 | 日々のあれこれ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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