バンクーバー・オリンピック11日目
2010年 02月 23日
まずはジャンプ団体。日本は葛西選手のみ気を吐いての140m大ジャンプを記録するも、かつてはよく選手達が言っていた「一人一人がたすきを渡して...」なんてことは全くなく、チームとして何らかの成果を上げる雰囲気も感じられなかった。結果5位だが、上位3チームとはかなりの大差。とてもじゃないが、「メダルの可能性」などと話を盛り上げるレベルではない。
とにかく、ベテラン37歳の葛西のみ海外選手達と互角に戦うレベルでしかなく、いっこうに若い選手が伸びてこない現状はすごく深刻だ。
そして、カーリング女子は強敵スイスに完敗。8エンドにコンシードしての負け(日本のマスコミがギブアップと呼ぶのはニュアンスが違う。ゴルフのコンシードと同じ。相手への敬意を含む。)は精神的にも折れてしまいそうであり、今後へのモチベーションを維持できるのかを心配したくなるほどの悪い内容だった。
何と言ってもミスが多すぎる。ショットの精度が低すぎる。特に若い近江谷選手の不調ぶりはちょっと目を覆いたくなるし、ここに来て連鎖反応のように全員の精度の低下に結びついている気がする。そして、作戦面での失敗、ショットの選択ミスへとつながって、「こんなチームだったか?」と思いたくなるようなチグハグさが目立つのだ。
もちろん、スイスはとても強い。が、一度も自分達のペースをつかむことなく、ほぼ全てを相手の思うがままにゲームを進められて、何とか打開しようという意地や粘りさえも見せる事がなかったのが、実に歯がゆい。
世界ランクから言えば日本はこれが実力通りとも言えるが、4年前よりも注目を集められるようになり、よりレベルアップを期待して応援していただけに、この厳しい現実はやはりショックだ。
と、愚痴ばかりになってしまったし、ほぼ上位4チームに残るのはかなり厳しい。だが後2試合、しっかりしたパフォーマンスを是非とも見せてほしい。