LOOK

 サッカー日本代表のしょうもない凡戦(対ベネズエラ、0-0)を見せられて、何ともやりきれない気分でいた昨夜でしたが、深夜に何気なくチャンネルを合わせたWOWOWで、不思議な映像のつなぎによる映画がオンエアされていて、ちょっと興味を持ち、そのうち面白くなって結局最後まで見てしまった。

e0093608_16551366.jpg アダム・リフキンの監督・脚本による「LOOK」、2007年のアメリカ映画で日本では翌年に公開されていたとのこと。
 で、最初不思議に思って見入ってしまったのは、その映像が全て監視カメラによる撮影だったため。とは言え、ストーリーはちゃんとあって、役者がしっかり演技しているし、音声も入っているので、これは疑似監視カメラ設定を入念に組んで、きっちりと作り込んだフィクションであることが、すぐにわかった。
 日本のテレビでもよくあるリアリティ番組風と言えるし、AV系の盗撮ビデオ風とも言える。

 たぶん、いかにも監視カメラが置いてありそうな場所を何カ所か決め、マルチ・アングルで役者の演技を同時に撮影し、その後に加工と編集を緻密に行ったのではないかな。で、それがなかなかの成果を上げていて、すべて「ヤラセ」なんだけど、画質が落ちることで逆にすごくリアリティを感じさせる仕上がりになっているのだった。
 
 そして、何より面白いと思ったのは、見ているこちらのノゾキ衝動をまんまとそそるように作っていること。だから、ストーリーはえげつないセックスと犯罪ものが中心となるし、それぞれ別々の話だったものが、ところどころ絡み合っていくのも、まさに「それっぽい」作りなのだ。
 そもそも、そのストーリーの内容は別段凄いものじゃない、だが、見ている側のノゾキ意識を刺激しているので、より興味深く感じてしまうわけ。つまり、リフキン監督の罠にまんまとハマってしまうのだった。

 私は正直「やられたー!」って感じだったのだが、今日になっていろいろググって見ると、熱心で真面目な映画ファンの中には「つまらない作品」として、かなり批判的なコメントが多いのには驚いたし、方や「監視カメラ社会への警鐘」みたいな評価にも疑問を感じた。
 私としては、とことんB級に徹するやり口って結構好きなので、この映画は高く評価したいと思うが、だからといって社会的なメッセージを含んだ作品だ、みたいなことは言いたくないなぁ。それを言ったら、完全にリフキン監督にしてやられたことになる。

 それよりも、この監視カメラによる盗撮趣味の感覚が面白いし、その内容のしょうもなさとそれを見入っちゃう自分自身のしょうもなさを同時に感じ、リフキン監督が「アッカンベェー」している姿を想像するのであった。
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by harukko45 | 2010-02-03 16:56 | 映画・TV

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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