浅田真央、大差の2位

 フィギュア・スケートのグランプリ・シリーズが開幕。今季はオリンピックがあるので、例年以上に注目度も高まるのでした。
 で、我らが真央ちゃんは昨年同様にショート・プログラムでジャンプのミスなどがあり、キム・ヨナ選手に首位を譲ってのフリー演技だった。昨年までだと、フリーが得意の真央がトリプル・アクセルを2度飛んで逆転!というシナリオが描けたし、実際にそれで逆転できたのだが、今回は違った。

 ショート・プログラムの時点で、すでにヨナと真央の得点には大きな開きがあり、フリーで真央が大技を決め、その他も完璧に仕上げても、ヨナに大きなミスがなければ届かないだろうと思っていた。
 そして結果は、真央はフリーでも大小のミスがいくつかあり、ヨナはトリプル・フリップを一回飛び損ねたにもかかわらず世界最高点を更新。二人の得点には36点もの大差がついてしまった。
 これは正直、衝撃の点差だと言うしかない。これまで、「宿命のライバル」のような扱いで共に勝ったり負けたりで切磋琢磨する印象だった二人が、この時点に来て二人の差は僅差では全くなく、キム・ヨナが圧倒的に上であることを示すショッキングな結果を、初戦にして見せつけられたのだ。

 確かにSPにおいてはヨナが完全なる完璧さではあったが、フリーでは技術の確かさと自信に満ちた演技力を見せるものの、全体的にはそれほどの内容とは思えなかった。逆に真央のフリーは演技の濃さと音楽(選曲センス最高です!)とのマッチングの良さから感じる心地よさが強く印象に残り(言われるほど重くはない)、内容的にはヨナよりも面白かったし、今後の成熟も期待できる作品。
 だが、どうしても「スポーツ」であるが故の採点だけに、小さなミスの積み重ねが最後に響いてしまう。真央のコーチであるタラソワ女史が言う「今日のヨナは機械のよう。マオとは比べたくない」となる。

 このところ真央は常に本番でのミスが目立ち、メンタルな部分のケアやコンディション調整において、現在のスタッフが彼女に本当に合っているのか、少々不安を覚える。日本人としての贔屓目もあるだろうが、現段階で完璧で勝負強いキム・ヨナと比べて、スポーツ・アスリートとしての才能は真央の方が断然上と感じるし、その可能性はまだまだあると思っている。
 だが一般的な傾向として、4年に一度のオリンピックでの成績こそが全ての評価になってしまうという残念な状況にあって、このままでは真央はヨナにオリンピックでは勝てないという印象が定着してしまうかもしれないし、現実に金を獲るのは難しいかもしれない。

 シーズン開幕の段階で、真央にとっては最大の試練が訪れたと強く感じる。ある意味、トリノ五輪での荒川さんの「無欲さ」が必要なのかも。我々は真央ちゃんが伊藤みどりさん以来の「天才」であることを知っている。だから少し前の、怖いもの知らずでブンブン飛んでいた彼女が懐かしくも感じられる。もちろん、この試練を乗り越えて、勝負にも勝つ姿を見たいとは思うが、たとえ勝負には負けても圧倒的な「天才度」をもう一度我々の前で表現してくれれば、それこそが最高だと思う。

 常にギリギリのところで自分を鍛え、戦っているスポーツ・アスリートに対して無礼な感じがして使いたくない言葉なのだが、真央ちゃんのような天才にはあえて言いたくなる。「どうぞ楽しんでください」と。
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by harukko45 | 2009-10-19 16:07 | スポーツ

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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