このところのハマリもの(1)

 最近は、(暇だから?)ここぞとばかりにCD聴いておりまして、いろいろ引っ張りだして来て再認識やら再発見やらで楽しんでいます。
 先週のディランからの流れとも関連づけられるのですが、Area Code 615とBarefoot Jerryをよく聴いてます。この二つは「ブロンド・オン・ブロンド」や「ナッシュビル・スカイライン」等でのバック・ミュージシャンとして参加していたスタジオ・ミュージシャン達が結成したバンドとして承知はしていたのですが、どちらかと言えばクロウト好みの存在として有名であり、これまでちゃんと聴いてきてなかったのでした。
 特にベアフット・ジェリーはまったく知らなかったので、思いっきり専門分野としてくわしい徳武弘文さんにご教授願った次第でありました。

e0093608_18221297.jpg エリア・コード615の69年の1st"Area Code 615"と70年の2nd"Trip In The Country"の2in1。演奏のうまさは言うまでもないのですが、全体にこの当時のマジカルなムードがレコーディングでよくとらえられていて最高です。1stではオーティス・レディングやビートルズ、ディランの有名曲がカヴァーされているのが実に面白いし、カッコいい!また、オリジナル曲でもカントリーやブルーズだけにおさまらないプログレッシブなニュアンスがあって、随所にドキっとさせられるのです。
 2ndではそれらがより練られた感じで、多彩な音楽性がより際立っていて、実に完成度が高いオリジナル・ナンバーが続き、文句のない傑作。実験的なトライも見せているけど、しっかりとしたテクニックがあるので説得力があるわけ。とにかく演奏が最高にいいので、ぐっーと引き込まれちゃうし、古さを全く感じさせない。

e0093608_19294729.jpg インスト・ナンバーが主だったエリア・コード615解散後に、その中心メンバーだったウェイン・モスが、同じくエリア・コードのマック・ゲイデンらと結成したベアフット・ジェリーは、よりボーカルをフィーチャアし、カントリー・ロック、サザン・ロック的ニュアンスを強めたバンド。
 (左)71年1st"Southern Delight"と72年の2nd"Barefoot Jerry"の2in1。でもって、初めて聴いたので、私にはことのほか新鮮で刺激的。1stではマック・ゲイデンの作曲家としての才能が光っていて佳曲揃い。2ndではそのゲイデンが抜けてしまい、曲的には今ひとつツカミがない感じなのだが、全体に漂うナイーブなムードにけっこう惹かれてしまう。

e0093608_23575280.jpg (右)74年の"Watchin' TV"と75年の"You Can't Get Off With Your Shoes On"の2in1。"Watchin' TV"は彼らの最高作として評価されているよう。だが、個人的にはアルバムの前半でその前までにあったキュンとくるナイーブさが薄れてしまった気がした。しかし、エリア・コードを彷彿とさせるような素晴らしいインスト部分は強力にキマっていて、全体の完成度は確かに高い。カントリーのクラシック・ナンバーである"Faded Love"まで取り上げているのも興味深いのだが、その後のウェイン・モスの作品が続くと、一気に私が惹かれた世界が響き始めて、とっても共感してしまった。
 "You Can't Get Off..."は力作だった前作に比べるとシンプルでリラックスしている感じ。全員がうまいので、どんな曲でも飄々とこなしてしまうという感じ。全体にはプログレッシブな姿勢が弱まって、よりベーシックなカントリーに回帰しようとしていたのかも。

e0093608_0184519.jpg (左)76年の"Keys To The Country"は前作で感じたカントリー回帰が鮮明で泥臭い感じも。ここでもクラシック・スタンダード曲を取り上げたりしていて、全体の意図は明快だ。評判はあまり芳しくなかったようだが、個人的には楽しい。
 でもって、ここまで全てのアルバムでウェイン・モス以外はメンバーがいろいろと入れ替わっているのだが、77年の最終作"Barefootin'"ではチャーリー・マッコイを迎えて、何んともエネルギーが再び沸いて来たような活気を取り戻しているように思える。
 どのアルバムにおいても、素晴らしいナッシュビル・セッションマン達の名演奏を堪能できるのが、このバンドを聴く楽しみではあるが、それでも何かしらのマジックはほしい。ご本人達はどう考えていたのかは知る由もないが、エリア・コードの同窓であるチャーリー・マッコイが加わることにより、ウェイン・モスにもう一度そういった「何か」を呼び起こしたのかもしれない。

 と、初心者のくせして突然ベアフット・ジェリー論を偉そうに展開しても恥を書くだけなので、ここまでの感想文としてアップさせていただく。ただ、とにかく素晴らしいバンドであるし、まだまだ聴きこんでいきたい興味を抱かせるわけで、しばらくはハマっていそうだ。そうすると、また違ったことが見えてくるかな。

 ところで、スワンプ・ミュージック系のマニア・サイトに掲載されているウェイン・モスへのインタビューでは「Dr.K」として徳武さんがバッチリ紹介されており、日本来日公演でのバックをつとめたDr.Kバンドのことが書かれております。興味のある方はコチラをクリックSwampland.com
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by harukko45 | 2009-09-22 23:51 | 聴いて書く

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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