水越けいこ/シンフォニークルーズ2009

 昨夜は水越けいこさんとのライブでした。毎年夏の恒例と言える東京ベイクルーズのシンフォニー船上でのショウです。私は3回目ですが、けいこさんはすでに5年目(?)だったか。とにかく継続は力なりの言葉どおり、今年は満席だったそうです。

 今回は私のピアノとアコースティック・ギターに"だっち"こと飯田匡彦さんを迎えてバックをつとめました。"だっち"は「魅惑の東京サロン」というバンドで活躍中で、けいこさんとは初顔合わせでしたが、随所に個性的なプレイを聞かせてくれ、新しい刺激を加えてくれました。
 私は久しぶりに生ピアノで本番をやれたのが楽しかったですね。やっぱり生はいろいろ表情があって面白い。本当は3人がもっと近づいて出来れば、コミュニケーションが取りやすく、より良かったのですが、それでも全体としてはなかなか良かったのではないでしょうか。

 選曲は相変わらずけいこさんらしいというか、ご本人は別に奇をてらっているわけではないでしょうが、いつものようにいろいろとヒネリや毒をはらんだ内容であります。とは言え、これは私個人の考えで聞いているファンの方は自然なのかもしれませんが。

m1.Feeling Blue〜m2.My Love〜m3.ムービースターのように

 m1が78年のファースト"Lady"、m2が80年の4th"Like You"、m3が86年のライブ盤と、一見バラバラのように思うのですが、この流れがすごく良かった。m1,2での佐藤準さんのアレンジはアクが強くて好きですねぇ。何とも言えない「ツカミ」があるわけです。それと、m1とm3は懐かしいアメリカン・ポップスのムードがあって、ここにも繫がりを感じるのでした。
 m3はアルバムではいわゆる3連バラードのオールディズ風でしたが、私はm1のブルージィなムードを生かしたくなったので、少しだけレイ・チャールズの"Georgia On My Mind"風にトライしてみました。

 ただ、この3曲の絶妙なつながり方はアレンジというよりも、やはり詞の世界にあるのでしょう。とってもストーリー性を感じてしまいます。それにしても危うい恋の物語であります。

m4.Room #602〜m5.第二章

 この2曲は初めて演奏しましたし、聴いたのも初めてでした。新鮮と言えば新鮮でしたが、いわゆるけいこさんの世界とはちょっと違う雰囲気のある2曲です。あえて、今回はやったことのない曲を選んでみたとのことでした。m4は元のアレンジがふわふわしていて正体不明な部分があるのですが、それを再現するのは二人では難しかったです。今考えると「フランス映画」がモチーフにあるのだから、思いっきりそのイメージ(といっても、いわゆるヌーベルバーグ時代ですが)にしても良かったか。次回やる時にはトライしてみたい。
 m5は来生兄弟による作品であり、アレンジはいかにも女性的なきっちり感があって、前曲以上に違う世界観でした。きれいな仕上がりですが、個人的にはもうちょっと毒が欲しくなります。

m6.落ち葉が見たくて〜m7.あ・な・た・に〜m8.Too Far Away

 今回は4thアルバム"Like You"の中から4曲(m2,6,7,En)選ばれているのですが、昨年3rdである"Aquarius"を全曲演奏したからでしょうか。その真意はわかりませんが。
 m6はなかなかの佳曲で、こういう曲を書く作家陣は今では皆無です。でもそれ以上に、m7は個人的に大好きです。今回ピアノだけでやったので、ますます好きになりました。やっぱサビがたまらんでしょう。で、全体に複雑怪奇(?)な女心にあふれているのでは。これに比べると、m6,8は男性の作詞なので、男性が求める女性像だったり、甘えん坊というか、良く言えば「ピュア」でシンプルという感じ。
 とは言え、曲としてm8の完成度はさすがで、自然とピークに導かれていくのでした。

m9.ほほにキスして〜m10.loving You

 まったり系バラードが並ぶ中、唯一のリズム系であるm9はおなじみの曲で、ファンの方々の手拍子の使い分けが完璧でした。さすがです。
 で、本編ラストはオープニングとのトータル性を感じさせる選曲でしたが、詞の内容は正反対で、最後は希望を感じさせる普遍的なものです。全体にゴスペル風のアレンジが難しく、悪い癖が出て、ちょっと力技になりかけましたが、何とかこらえました(?)。

En.ゆれて二人

 アンコールに応えてのこの曲は、かなりやられますなぁ。「さっきのパーティ〜」からのくだりは演奏してても、「で、どうなる?」って耳をそばだてる感じになります、何度やってもね。この恋の行方はどうなるのでしょうか。やっぱり危ういのか。いろいろ想像力をかき立てられる内容です。
 個人的にはけいこさん自身の弾き語りで聞くのが最高だと思いますが、今回は頑張ってやってみました。

 と、毎回興味のつきない水越けいこさんとのライブは8/30にもありますので、ますます水越ワールドに浸らせてもらいたいと思います。
 昨夜、おいで下さったファンの皆様には、心より感謝です。どうもありがとうございました。
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by harukko45 | 2009-08-18 15:06 | 音楽の仕事

おやじミュージシャン和田春彦の日記でごじゃる
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