詳細(4)からの続き。
斉藤和義さんを迎えて。
昨年、斉藤和義さんの活躍ぶりはすごかった。震災直後における、政府と電力会社を批判した"ずっとウソだった"の発表とUstreamでのライブは、かなりセンセーショナルだったし、一方で年末にかけては、人気TVドラマの主題歌が大ヒットしていた。そして、スーパーライヴ2011では、3年ぶりにトリビュート・バンドとのコラボとなり、こちらのモチベーションは大いに跳ね上がった。
で、彼の1曲目、来た!来た!来た!"Rain"だ!
これぞサイケ時代の金字塔の一つであると同時に、「シングル・カットしたものはアルバムに入れない」という方針の犠牲となった曲でもある。だから"Rain"は、ビートルズ史上一番レアな名曲だったのだ。うーん、力が入るわい。
私にとっては、どこからどのように聴いても、どれだけ考えても、アルバム「リボルバー」よりシングル「ペーパーバック・ライター/ レイン」の方が価値が高い。それは、「『サージェント・ペーパーズ』にストロベリー・フィールズとペニー・レインを入れときゃ良かったのに!」という気持ちと同じ。まぁ、今は自分でアルバムを編集すれば良いわけだが、それはともかく、このような作品は1曲で10曲以上の内容を持っているということ。
そういう「レインの発見者達」の熱い気持ちを見事に表現したのが、トッド・ラングレンだ。彼は76年のアルバム「Faithful」で、恐ろしいほどの執着ぶりを見せるカヴァー・ヴァージョンを作った。実は、世間で言われるほど完コピではないのだが、肝となる所はしっかり押さえているし、オリジナル以上に迫力を感じさせる部分もあって、カッコイイことこの上ない。そして何より、ビートルズへの深い敬意のほどに、ものすごく感動する。天才トッドがここまでやるなんて、「レインは、何てすげぇ曲なんだ!」と思わずにはいられない。
私は、2003年に奥田民生さんのバックでも"Rain"をやったのだが、その時はもう一つ掘り下げることができなかった。だが、時間の経過でこちらの準備も整い、今回はより踏み込んだ意識で曲にのぞめたように思う。それに、斉藤さんの少しダルな歌い回しがハマってたし、エンディングで彼の過激なギターソロも加えて、ライブらしい内容になったのは良かったと思っている。でも、もっとやりたいし、何回でも演奏したい。
2曲目は、一転してシンプルなロックンロール、タイトルもそのままの"Rock And Roll Music"で、まさにノリ一発勝負となった。基本的には延々と繰り返しなので、途中にソロをはさんで変化をつけたりしたが、そんなことよりも、曲にモノごっついインパクトを与えたのは、斉藤さんが書いた日本語詞だった。
これは単なる和訳ではない創作で、その精神は「キヨシロー的」。2コーラス目以降で彼は「安全と言いながら〜放射能をまき散らし〜汚染水を垂れ流しやがって〜」とシャウト、正確には覚えていないし、書かれたペーパーもないが、とにかく、"ずっとウソだった"を彷彿とさせる、いや、それを上回る覚悟と気迫を武道館のステージで見せつけたのだ。こっちだってシビレたし、燃えないはずがないだろう。ロックの本質をいきなり思い出させた斉藤和義、すごい。
斉藤和義さんを迎えて。
昨年、斉藤和義さんの活躍ぶりはすごかった。震災直後における、政府と電力会社を批判した"ずっとウソだった"の発表とUstreamでのライブは、かなりセンセーショナルだったし、一方で年末にかけては、人気TVドラマの主題歌が大ヒットしていた。そして、スーパーライヴ2011では、3年ぶりにトリビュート・バンドとのコラボとなり、こちらのモチベーションは大いに跳ね上がった。
で、彼の1曲目、来た!来た!来た!"Rain"だ!
これぞサイケ時代の金字塔の一つであると同時に、「シングル・カットしたものはアルバムに入れない」という方針の犠牲となった曲でもある。だから"Rain"は、ビートルズ史上一番レアな名曲だったのだ。うーん、力が入るわい。私にとっては、どこからどのように聴いても、どれだけ考えても、アルバム「リボルバー」よりシングル「ペーパーバック・ライター/ レイン」の方が価値が高い。それは、「『サージェント・ペーパーズ』にストロベリー・フィールズとペニー・レインを入れときゃ良かったのに!」という気持ちと同じ。まぁ、今は自分でアルバムを編集すれば良いわけだが、それはともかく、このような作品は1曲で10曲以上の内容を持っているということ。
そういう「レインの発見者達」の熱い気持ちを見事に表現したのが、トッド・ラングレンだ。彼は76年のアルバム「Faithful」で、恐ろしいほどの執着ぶりを見せるカヴァー・ヴァージョンを作った。実は、世間で言われるほど完コピではないのだが、肝となる所はしっかり押さえているし、オリジナル以上に迫力を感じさせる部分もあって、カッコイイことこの上ない。そして何より、ビートルズへの深い敬意のほどに、ものすごく感動する。天才トッドがここまでやるなんて、「レインは、何てすげぇ曲なんだ!」と思わずにはいられない。私は、2003年に奥田民生さんのバックでも"Rain"をやったのだが、その時はもう一つ掘り下げることができなかった。だが、時間の経過でこちらの準備も整い、今回はより踏み込んだ意識で曲にのぞめたように思う。それに、斉藤さんの少しダルな歌い回しがハマってたし、エンディングで彼の過激なギターソロも加えて、ライブらしい内容になったのは良かったと思っている。でも、もっとやりたいし、何回でも演奏したい。
2曲目は、一転してシンプルなロックンロール、タイトルもそのままの"Rock And Roll Music"で、まさにノリ一発勝負となった。基本的には延々と繰り返しなので、途中にソロをはさんで変化をつけたりしたが、そんなことよりも、曲にモノごっついインパクトを与えたのは、斉藤さんが書いた日本語詞だった。これは単なる和訳ではない創作で、その精神は「キヨシロー的」。2コーラス目以降で彼は「安全と言いながら〜放射能をまき散らし〜汚染水を垂れ流しやがって〜」とシャウト、正確には覚えていないし、書かれたペーパーもないが、とにかく、"ずっとウソだった"を彷彿とさせる、いや、それを上回る覚悟と気迫を武道館のステージで見せつけたのだ。こっちだってシビレたし、燃えないはずがないだろう。ロックの本質をいきなり思い出させた斉藤和義、すごい。
# by harukko45 | 2012-04-29 07:40 | 音楽の仕事 | Comments(0)
BONNIEさんとやった2曲は、共にビートルズ1965年の名曲。ビートルズには傑作がズラっと並ぶが、その中で「最高」の文字が上につけられる作品も、かなりの数になる。ただし、人によって選曲への意見は異なるだろう。だが、"Help!"に「最高」の爵位を与えることに異議を唱える人がいるか?少なくともビートルズ愛好者で"Help!"にいちゃもんをつける奴は絶対にいないはずだ!いたとしても、「私は信じない!」とジョン風に切り返してやろう。
デリコが"Watching The Wheels"を、自分達流にアレンジするヒントになったのは、「Double Fantasy」のテイクではなく、レコーディング前のデモ・ヴァージョンだ。これは、1998年にリリースされた4枚組ボックス「John Lennon Anthology」に収録されていて、アコギ一本に歌のみなんだけど、「もうこれでいいじゃん」って気になるほどの一品。なので、デリコがこっちの方を選ぶということも、とてもよく理解できるのだ。
もちろん、「Double Fantasy」の公式バージョンも良い出来で、このアルバムのベスト・トラックだと思うし、2010年の「Stripped Down」による装飾を排したリミックス版にもしびれて、一時はかなり聴きこんだ。
おっと、私はけっして「Milk And Honey」を評価していないのではない。逆に「Double Fantasy」よりも好きなのだ。ジョンのロックへの帰還宣言のように始まるし、後半の"(Forgive Me) My Little Flower Princess"と"Grow Old With Me"も素敵だ。「Anthology」には、名作"Glow Old With Me"の別バージョン(ジョージ・マーティンによるオーケストラ・ダビング入り)が入っていて、これまた話が尽きない。
"Twist And Shout"は、「必殺極めつけ」「泣く子も黙る」ジョンの偉大なるシャウトによる大傑作。ビートルズは、アイズレー・ブラザーズのバージョンを元にしているが、出来上がった音は完全に自分達のカラーに塗り替えられていて、実に見事。初期ビートルズのシグネチャー・チューンとも言えるほどの強いインパクトを残した作品だ。
次にやった"Stand By Me"は、昨年、デリコと演奏したし、過去のスーパーライヴでも何回か取り上げられている。それだけこの曲が、ジョン・レノンの代表曲の一つとして認知されているということ。個人的にはベン・E・キングのオリジナルをすっと追い越すし、アルバム「Rock 'n' Roll」は大好きなので、全曲オリジナルよりも良い、実は全てジョンが書いたんじゃないの、って言いたいぐらいだ。
